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マーマレード文庫&マーマレードコミックス > 記事 > マーマレード文庫 > 最高の恋、はじめます~エリート御曹司の独占愛~

書籍詳細

  • マーマレード文庫

最高の恋、はじめます~エリート御曹司の独占愛~

  • マーマレード文庫
  • 著者: 桃城猫緒
  • 表紙イラスト: 花綵いおり
  • ISBN:978-4-596-58644-5
  • ページ数:320
  • 発売日:2019年1月10日
  • 定価:600

キーワード

  • CEO・社長
  • エリート
  • 身分差
  • 溺愛
  • 御曹司
書籍
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電子書籍
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  • Renta!
その他
  • 単行本はこちら「最高の恋、はじめます~エリート御曹司の独占愛~ 1」
  • 単行本はこちら「最高の恋、はじめます~エリート御曹司の独占愛~ 2」

あらすじ

ライバル会社の御曹司から秘書としてスカウト…のはずが溺愛されて!? 仕事でもプライベートでも俺を支えてくれないか?
専務秘書である寧々が仕事のミスで落ち込んでいた時に声をかけてきたのは、ライバル会社の御曹司・柳楽修一だった。自分の秘書になれと口説かれ警戒していたのに、偶然捨った子犬を保護したことをきっかけに、急接近! 「俺の側にいて欲しいのは、きみだけだ」甘く求められ、修一に惹かれていくのを止められない。仕事と恋の板挟みに悩む寧々は……?

キャラクター紹介

有馬寧々(ありま ねね)

仕事に夢中な専務秘書。誠意や信頼を何より大切にしている。恋には奥手気味。

柳楽修一(やぎら しゅういち)

ライバル会社社長。飄々としてるが根は優しい。寧々を自分の秘書にしたくて堪らない。

試し読み

私の顔を大きな手で包んで捏ねて、柳楽さんは楽しそうに笑う。
私は彼の手首を掴んで離そうとしながら「笑うから! やめてください!」と必死に抵抗した。
――と、次の瞬間。
「……っ……!」
私の頬を両手で包んだまま柳楽さんは顔を近づけ、唇(くちびる)を重ねてきた。
たった今ふざけていた笑顔が急に真面目な表情になり、まっすぐに私を映していた瞳が瞼(まぶた)に伏せられていくのを、まるでスローモーションみたいに私は見ていた。
キスをされていると自覚したのは、重ねられた唇のぬくもりが伝わったとき。
一瞬思考が止まって頭が真っ白になったあと、全身の血流が急加速していく。自分の心音がうるさいほど身体に響いて、何も考えられない。
すっかりパニックになってしまった私は目を閉じることも忘れていたけれど、どうしてか腕だけは勝手に柳楽さんの背に回し、気がつくと彼のワイシャツにしがみついていた。
それを合図に柳楽さんも頬から手を離し、私の頭と腰を強く抱き寄せる。唇はさっきより深く重ねられ、舌(した)がゆっくりと入り込んできた。
「ん……っ」
舌で唇の裏をくすぐられ、ゾクリと背を震わせると共に私は目を閉じた。
視界が閉ざされると唇の感触や熱や抱きしめている腕の力強さなどが、より敏感(びんかん)に身体に伝わってくる。
ああ、私、柳楽さんとキスしてるんだという実感が全身を甘く痺れさせ、胸が切なく疼いた。
柳楽さんは私の唇や舌をねぶってから、ゆっくりと唇を離した。顔が離れていく間、お互いの視線が間近で絡(から)まり合って、なんだか恥ずかしい。
どんな顔をしていいか分からず視線を彷徨(さまよ)わせてしまうと、柳楽さんは私の鼻先にチュッと啄(ついば)むようなキスを落とし、優しく微笑んだ。
「怒ってないなら、笑って」
さっきと同じセリフの繰り返しに、私は眉尻を下げて笑みを浮かべる。頬どころか耳まで真っ赤になってるかもしれない。
恥ずかしそうにぎこちなく微笑む私を、柳楽さんはぎゅっと腕に抱きしめた。
「……有馬さんのことばっかり考えてる、俺。会えた日も、会えない日も、いつも」
強く押しつけられる身体から、心臓の音がトクトクと響く。私の鼓動なのか、彼の音なのか、分からない。
「俺と……付き合って欲しい」
泣きたくなるほど優しい声が、私の身体にジンと響いた。
柳楽さんの背に回した手に力を籠めてから、瞼を閉じて深く息を吸い込む。それから私は腕をほどき、ゆっくりと彼の身体から離れた。
「す、少し……考えさせてください……」
激しいときめきに流されてしまいそうになるのを必死にこらえて、私は柳楽さんの顔を見上げて告げた。
私はきっと、柳楽さんのことが好きだと思う。
もっと一緒にいたいという思いも、キスをされて感じた切ないほどの幸福も、恋に他ならない。
けれど、両想いだからといって諸(もろ)手(て)を挙(あ)げて喜べるほど私は純真でもない。
ライバル会社の社長と付き合う覚悟も、志摩さんから聞いた彼の傷も、私は受けとめられるのだろうか。
柳楽さんのことを真剣に想うからこそ、軽い気持ちで突き進んで道を誤ることは嫌だ。
じっと目を見て逸らさない私に、柳楽さんはしばらく黙っていたけれど、やがて再び両手で私の頬を包むと困ったように微笑んだ。
「真面目。有馬さんらしい」
グニグニと悪戯に頬を捏ねながらも、柳楽さんは真剣な口調で言う。
「いいよ、考えて。俺、有馬さんが納得して答えを出すまで待ってるから」
すぐに心を決められなかった私を、受けとめてくれる彼の言葉が嬉しかった。それだけで、彼も私に真剣に向き合ってくれていることが分かる。
「あ……あの」
頬を捏ね回す大きな手を掴み止めてから、私も思っていたことを伝える。


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