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マーマレード文庫&マーマレードコミックス > 記事 > マーマレード文庫 > 俺様社長と誘惑トラップ作戦

書籍詳細

  • マーマレード文庫

俺様社長と誘惑トラップ作戦

  • マーマレード文庫
  • 著者: 能迅なのと
  • 表紙イラスト: 白崎小夜
  • ISBN:978-4-596-58285-0
  • ページ数:320
  • 発売日:2018年5月10日
  • 定価:本体600円+税

キーワード

  • 強引
  • 恋人契約
  • CEO・社長
  • 俺様
書籍
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電子書籍
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その他
  • コミックス1巻はこちら「俺様社長と誘惑トラップ作戦 1」
  • コミックス2巻はこちら「俺様社長と誘惑トラップ作戦 2」

あらすじ

俺様社長×恋愛偏差値低めのリケジョ 恋の攻防戦の勝敗は!?
製薬会社の研究所で働く小野遙は、研究一筋で恋愛には無縁。ところが、研究プロジェクトの打ち切りを阻止するため、顔しか知らない社長を色仕掛けで説得させられることに。パーティーに潜入したものの失敗。逆に、若くてイケメンな社長・神崎高志から、恋人役を演じろと強引に命令されてしまう。嘘の恋人役なのに甘く誘惑され、遙の胸は高まるけれど……。

キャラクター紹介

小野遙(おのはるか)

薬学一筋、彼氏いない 歴27年の理系女子。

神崎高志(かんざきたかし)

神崎製薬の若き社長。 政略結婚を回避すべく、 遙に恋人役を持ちかける。

試し読み

よかった、とホッとして、さっそくかけようとしたところで思いとどまる。
そういえば今日はコンタクトを入れているのだった。
「なんだ、かけないのか」
軽くネクタイをゆるめた男が、さも当然というように遙の横に腰を下ろした。その動きにびくりとしてしまう。
もちろん自分の家なのだから当然といえば当然だし、そもそも大きめなソファーなので、真横にぴったり……というほどでもないのだけれど、遙はそれでも肌を強張らせた。
「あの……今日はコンタクトを入れてますので」
神崎は「ふぅん」と、少し意地悪そうに口角をあげる。
「あんな勢いで取り返しにきたものだから、てっきり困っているのかと」
「い、今は困ってなくても、明日には確実に困りますから……!」
受け取ったメガネを大事そうに抱える勢いに乗じて、わずかに腰を神崎から離した。あまり近くにいられるのも心臓によくない感じだ。
もしかしたら赤面しているかもしれない自分を見られたくなくて、ついでに遙はふいっと顔を背ける。その横顔を、からかい混じりの声が追いかけてくる。
「どうした、やけに警戒してくれるじゃないか」
「いえ、その、警戒とか……べつに」
「嘘だな、ここにきてからガチガチだ」
「それは……」
「小野遙」
逃げたぶん以上に、神崎は距離を詰めてきた。
座面が軽く揺れて、間横に男性の気配を感じる。
対処の方法もわからず、ただ固まっていたら、小さく「ぷっ」と笑われた。
「なんだそれは、ぜんぜんダメだな」
「……は、はい……?」
ははは、と笑う声は明るく健康的だ。
「そう怯えるな、なにも取って食おうというわけじゃない」
「く、食われるとか、そんなの……」
「少し、男慣れでもしといたほうがいいんじゃないか?」
「……え?」
「哲夫にアタックするんだろ?」
「……あ、あの、でも……」
「俺がしてやれるのはあくまでも、あいつと話す機会をつくってやるまでだ。そのあとは女子力でもなんでも使って、自力でどうにかするしかないんだぞ」
う、と遙は硬直する。
「女子力……」
そんなものろくに持ち合わせていない。無理に決まっている。
泣きべそ顔が表に現れていたのだろうか。神崎が色気を含んで目を細めた。
「女子力──俺が高めてやろうか?」
どきっとした。
遙の心が盛大に警鐘を鳴らした。
その甘い笑顔は、絵里子以上のくせものだ。
わかっているのに、目が離せなかった。
「しゃ、社長……」
こくりと喉が上下する。横に座っていた神崎は、わずかに体をずらして寄ってくる。ヘビに睨まれたカエルのごとく動けなくなってしまった遙は、ただ目もそらせずにそんな動きを凝視した。
「あの……」
「高志さん、だろ……?」
極上の笑みが眼前に迫った。
「あ、あのっ社長……っ!」
緊張に耐えきれなくて、ぎゅっと硬く目をつむってしまった瞬間、ふたたぴ「ぷっ」と小さな笑い声が聞こえた。
「やっぱりダメだな」
え? と思ったときだった。
突然、遙の肩がふわりと大きな腕に包まれた。
息が止まりそうになったのは、自分が神崎に抱き寄せられていると知ったとき。
声が──出ない。
神崎がくすくすと笑い続けている。
「ぜんぜんダメだ。やっぱり少しは練習しておかないと。とりあえず俺との接触には、いちいち怯えるな。いくらなんでもこれじゃ不自然すぎる」
と言われても……。
「えっと……」
戸惑いの声を漏らしたときに、すっ、と手を取られてまたどきっとした。それは握手と言うより、優しくダンスに誘う貴公子のような優雅さで。
「遙、俺を信用しろ。けっして悪いようにはしない」
肩を抱かれて、右手をとられて──、優しい囁きは耳元にそっと近づいてきた形のいい唇によってもたらされる。
「おまえは今日から──俺の恋人なんだから」
おまけのように、チュッとこめかみにキスされた瞬間、遙は全身に雷が走るという感覚を……生まれて初めて経験したのだった。


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